さっぴいの株主優待と長期投資

現物株への投資を中心に、現物保管型純金信託、原油ETF、投資信託などをしています。

なぜ赤字企業でも上場を続けられ、株主優待を出せるのか?

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 株を始めたばかりの方にとっても、ずっと相場にいる方にとっても、きっと不思議に思えることの一つが、

 

「毎年赤字の企業が、なぜ上場を続けていられるのか?」

 

・・・・ということです。

 

 中には、毎年のように経常利益や純利益がマイナスでも、株主優待を出し続けている企業もあります。

 今回は、その理由をポイントをしぼって考えます。

 

 

赤字=上場廃止ではない

 意外かもしれませんが、赤字だからといってすぐに上場廃止になるわけではないようです。東証などの証券取引所が定める「上場廃止基準」は、もっと広い範囲を見ています。

 

 例えば、以下のようなケースが問題とされます:

 

債務超過が続いている(一定期間)
・株主数や時価総額が著しく少ない
・不正会計や報告書未提出などの重大な不備

 

 つまり、一時的な赤字や数年続く赤字でも、他の条件を満たしていれば上場を維持できるのです。

 

資金繰りさえできれば会社は続く

 

 会社の運営には現金が必要です。赤字でも、たとえば以下のような方法で資金を確保していれば、会社は回ります。

 

・過去にためた内部留保がある
・親会社や金融機関からの支援がある
・資産の売却や増資で資金を調達している

 

 会計上の赤字=現金がない、とは限らないという点が重要です。

 

株主優待は「広告費」と考える企業も

 

 株主優待には、「自社製品のPR」や「ファンづくり」という意味合いがあります。

そのため、企業によっては広告宣伝費として優待を出すことがあります。

 コストをかけても、優待によって個人株主が増えれば、株価が安定しやすくなるというメリットもあるため、業績が悪くても優待を継続するケースがあるのです。

 

「赤字なのに優待」の理由は企業ごとに違う

 

 最終的には、企業ごとの経営判断による部分も大きいです。優待でイメージアップを図る企業もあれば、親会社の方針で続けている企業もあります。


 投資する際は、IR資料や過去の決算短信などを参考に、その背景をチェックしてみるのも大切です。

 

📌 まとめ

 

・赤字だけでは上場廃止にはならない
・資金繰りさえ成り立てば経営は続けられる
株主優待は広告や販促の一環として出していることも
・赤字でも戦略的に上場を維持している企業もある