💡はじめに
株式市場では、定期的にやってくるかのように「暴落」が起こります。
なぜこうも繰り返されるのか。経済の仕組みや投資家心理、技術の進歩など、複数の要因が影響しています。
本記事では、暴落が周期的に起きる本当の理由を6つに整理してご紹介します。
① 景気サイクルの波に左右される
経済は「好景気 → 減速 → 不況 → 回復」の波を繰り返します。
このサイクルの中で、企業の業績悪化や失業率の上昇などが起こると、市場は一気に悲観モードへ。株価は急落します。
📌例:リーマンショック(2008年)は、サブプライムローン問題をきっかけに世界中で暴落が起きました。
② 金融政策とバブルの崩壊
低金利政策が長引くと、市場にお金が余り、株価が実体以上に上がる「バブル」が発生しやすくなります。
やがて中央銀行が金利を上げると資金が引き上げられ、バブルが崩壊。暴落が起こります。
📌例:2022年の米国FRBの急速な利上げは、ナスダック市場などに大きな調整をもたらしました。
③ 投資家の「欲」と「恐怖」
上がると「もっと上がる」と考え、下がると「もうダメだ」と焦る――。
これが投資家の本能です。群集心理が働くと、わずかな下落がパニック売りを引き起こし、暴落へと発展します。
④ 自動売買の連鎖反応
現在の株式市場では、AIやアルゴリズムが価格に反応して自動的に売買します。
一定の価格ラインを割ると、機械的に一斉に売却が始まり、下落を加速させます。
📌例:2010年の「フラッシュクラッシュ」は、数分で株価が急落した事例として知られています。
⑤ 外部ショックという「予想外」
パンデミック、戦争、大災害など、誰も予測できない「外部ショック」が暴落の引き金になることもあります。
📌例:2020年のコロナショックでは、数週間で世界中の株価が大暴落しました。
⑥ 「周期的に起こる」という心理的刷り込み
「10年に一度暴落が来る」といった過去のパターンが語られやすく、投資家自身がその刷り込みに反応して行動することがあります。
こうした「思い込み」が、暴落のきっかけをつくることも。
■ 暴落が起こる主な6つの原因
1. 景気サイクル
- 経済には好景気と不景気の波がある
- 景気悪化で企業業績が下がり、株価が下落
2. 金融政策の変化
- 低金利→バブル→金利引き上げでバブル崩壊
3. 投資家心理
- 欲と恐怖が交錯し、パニック売りが起きる
4. 自動売買の連鎖
- アルゴリズム取引が暴落を加速させる
5. 外部ショック
- パンデミックや戦争など、予想不能な出来事
6. 心理的刷り込み
- 「〇年周期で暴落が来る」という思い込みが実現を後押し
暴落は「いつか必ず来るもの」として備える姿勢が大切です。
冷静な判断と長期的な視点で、市場と向き合っていきましょう。